博報堂の年収は？平均・年代別・初任給・福利厚生まで徹底解説

2025年10月20日

日本を代表する広告代理店「博報堂」。
その年収水準やキャリアパス、福利厚生、働き方の実態まで気になる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、最新の平均年収データから年代・役職別の収入目安、初任給、賞与、ワークライフバランス、採用大学の傾向、口コミまで、博報堂の「リアルな給与事情」を徹底解説します。
広告業界でのキャリアを目指す方や転職を検討している方、必見の内容です！

博報堂の平均年収・中央値はいくら？業界内の位置付けも解説！

まずは博報堂の最新平均年収と、広告業界内での年収水準についてご紹介します。
業界大手ならではの高水準な給与体系や、他社との比較ポイントも押さえましょう。

平均年収

博報堂の2025年3月期における平均年収は1,092万円（平均年齢41.4歳）です。
この数字は親会社である博報堂DYホールディングスの有価証券報告書に基づくもので、業界全体でもトップクラスの水準を誇ります。
過去数年を見ても1,000万円を超える年収が続いており、安定して高い給与が支給されていることが分かります。
また、年収偏差値は83.6と非常に高く、同年代・同学歴の中でも圧倒的な給与水準です。

業界内での位置づけ：高い（同業比較の一言メモ）

広告代理店業界の中でも、博報堂の年収は国内第2位の高さです。
最大手の電通（1,508万円）には及ばないものの、サイバーエージェント（882万円）など他の大手を大きく上回っています。
「高年収・高待遇」を求める方にとって、博報堂はまさに憧れの企業と言えるでしょう。

会社名	平均年収	出典
電通	1,508万円	24年12月期決算
博報堂	1,092万円	25年3月期決算
サイバーエージェント	882万円	24年9月期決算

博報堂の年収推移（過去5年）

博報堂の年収は景気や業績によって多少の変動はあるものの、長期的に見て高水準を維持しています。
ここ5年の平均年収・平均年齢の推移をチェックしてみましょう。

年度	平均年収	平均年齢
2025年3月期	1,092万円	41.4歳
2024年3月期	1,158万円	41.3歳
2023年3月期	1,276万円	43.9歳
2022年3月期	1,036万円	43.2歳
2021年3月期	1,090万円	43.9歳

年代・職種・役職別の年収目安

博報堂では、年齢や役職、職種によって年収レンジが大きく異なります。
ここでは、年代別・職種別・役職別の目安年収を詳しく解説します。

年代別（20代／30代／40代／50代）

博報堂で新卒入社し、順調に昇進した場合の年代別年収目安は以下の通りです。
20代後半から既に高年収帯に突入し、30代で1,000万円超えも現実的。
40代以降は役職や評価によって2,000万円以上も狙える環境です。

年齢	年収目安
25歳	600～750万円
30歳	900～1,000万円
35歳	1,300～1,400万円
40歳	1,600～1,800万円
45歳・50歳	2,000万円以上（評価次第）

この水準は大手総合商社や外資系企業にも匹敵するレベルであり、広告業界の中でもトップクラスです。

職種別（例：開発／営業／コーポレート）

博報堂の主な職種は営業（ビジネスプラナー）、クリエイティブ、マーケティング、コーポレート部門などです。
特に営業職は新卒の約7割を占め、成果や担当案件の規模によって年収に差が出やすい傾向があります。
開発・クリエイティブ系も評価次第で高収入が狙えますが、営業職が最も年収の伸びが大きいと言われています。
コーポレート部門は比較的安定した昇給カーブとなります。

営業職（ビジネスプラナー）：30代で1,000万円超、40代以降は1,500万円～2,000万円以上も可能
クリエイティブ職：30代後半で1,000万円前後、40代で1,300万円～1,800万円
コーポレート部門：30代で900万円前後、40代で1,200万円～1,600万円

※いずれも評価・担当案件・役職によって幅があります。

役職別（一般／主任／係長／課長／部長）

博報堂の役職ごとの年収イメージは以下の通りです。
ディレクター（課長級）以降は評価による年収差が大きくなり、部長・局長クラスは2,000万円～3,000万円以上も可能です。

役職（グレード）	年収目安	年次の目安
エントリー	500万円	1年目
アソシエイト	500～1,100万円	2～7年目
ディレクター	1,200～1,800万円（評価次第）	7年目～
部長	2,000～3,000万円	昇進者のみ
局長	3,000万円～	ごく一部

ディレクターまではほぼ全員が昇進できますが、部長以上は全体の1割程度と狭き門です。

初任給・新卒1年目の年収

新卒で博報堂に入社した場合の初任給や1年目の年収について詳しく解説します。
学部卒・院卒の違いや、残業代込みのモデルケースもご紹介。

学部卒／院卒の月給・賞与・想定年収

博報堂の新卒初任給は月給30万円（学部卒）です。
院卒の場合も大きな差はなく、初年度の年収は約360万円（賞与除く）となります。
手取りは約23.7万円／月と試算されています。
1年目は賞与がほぼ支給されないため、年収の大半は月給＋残業代となります。

モデルケース（残業月30h想定）

1年目は残業代がしっかり支給されるため、残業月30時間を想定すると、年収は約450万円までアップします。
2年目までは残業代がつきますが、4年目以降は裁量労働制となり残業代がなくなるため、一時的に年収が下がる点も特徴です。

賞与・昇給・インセンティブ

博報堂の賞与や昇給、評価制度について詳しく解説します。
どのような基準で年収が決まるのか、キャリアアップのポイントも押さえましょう。

支給回数／目安月数／評価軸・等級制度の概要

博報堂の賞与は年1回（6月）支給され、基本給の約3か月分が目安です。
昇給や賞与の評価は、期初に設定した目標の達成度や会社への貢献度、役割・ビジョンなど多角的な観点から決定されます。
直属の上司だけでなく、他部署の上司からの評価も重要となるため、社内での信頼や人間関係も大切です。
ディレクター昇進以降は評価による年収差が大きくなります。

賞与：年1回（6月）、基本給の約3か月分
評価軸：会社貢献度、役割、短期・長期目標、ビジョンなど
等級制度：エントリー→アソシエイト→ディレクター→部長→局長

手取り額の目安（年収1,092万円・単身）

高年収でも気になるのが「実際の手取り額」。
税金や社会保険料を差し引いた後の月次・年次の手取り目安を紹介します。

月次／年次の概算手取り（控除の簡易内訳）

年収1,092万円・41歳・単身者の場合、手取り額は以下の通りです。

項目	年収	月収
額面収入	10,920,000円	910,000円
所得税	966,600円	80,550円
住民税	716,800円	59,733円
健康保険	552,978円	46,081円
厚生年金	713,700円	59,475円
雇用保険	65,520円	5,460円
介護保険	89,280円	7,440円
手取り	7,815,122円	651,260円

年間手取りは約782万円、月あたり約65万円となります。
税・社会保険料の負担は大きいですが、それでも十分な生活水準を維持できる金額です。

福利厚生・待遇

博報堂は大手企業ならではの充実した福利厚生や働き方支援制度が整っています。
休暇制度や各種手当、キャリア支援まで幅広くサポートされています。

休暇・働き方（有給取得率／在宅・フレックス）

有給休暇の取得率は94.0%（2023年度）と非常に高く、ワークライフバランスを重視した働き方が可能です。
在宅勤務やフレックス制度も導入されており、子育てや介護と両立しやすい環境が整っています。
育児休暇取得率も94.0%と高水準です。

金銭系（退職金／住宅手当／持株会／年金）

退職金制度や企業年金、住宅手当、持株会など、金銭面の福利厚生も充実しています。
特に住宅手当や家賃補助は都心勤務者にとって大きなメリット。
また、持株会や財形貯蓄制度も利用可能です。

育成・キャリア（研修／公募／異動制度）

博報堂では新入社員向けの研修やOJT、社内公募による異動制度、自己啓発支援など、キャリア形成を後押しする制度が豊富です。
若手でも大きなプロジェクトに携われるチャンスがあり、成長意欲の高い方には最適な環境です。

博報堂は激務？労働時間の実態

「広告代理店＝激務」というイメージを持つ方も多いですが、実際の労働時間や残業状況はどうなのでしょうか？
最新データをもとに解説します。

平均残業時間／みなし残業の有無／休日日数

2023年度の月間平均残業時間は33.5時間と、広告業界の中では比較的短い水準です。
2年目までは残業代が支給されますが、4年目以降は裁量労働制（みなし残業）となります。
年間休日は120日以上で、ワークライフバランスを重視した働き方改革も進んでいます。
ただし、繁忙期や担当案件によっては残業が増えることもあるため、自己管理や体力も求められます。

年度	月間平均残業時間
2020年度	27.1時間
2021年度	26.4時間
2022年度	47.3時間
2023年度	33.5時間

口コミ・評判

実際に働く社員や元社員の口コミから、年収や働き方に関するリアルな声を紹介します。

年収に関する良い口コミ

「30代で年収1,000万円を超えた」「実力主義で若手でも高収入が狙える」「賞与がしっかり支給されるのでモチベーションが高まる」など、年収面での満足度は非常に高いです。
また、「福利厚生が手厚く、住宅手当や退職金も充実している」「評価が明確で納得感がある」といった声も多く見られます。

年収に関する悪い口コミ

「4年目以降に裁量労働制になり、残業代がなくなって一時的に年収が下がった」「ディレクター以降は評価が厳しく、昇進できないと年収が頭打ちになる」「繁忙期は残業が多く、体力的にきつい」といった意見も。
また、「女性管理職が少なく、昇進の壁を感じることがある」といった声も一部で見られます。

採用大学の傾向

博報堂の新卒採用は、難関大学出身者が多いのが特徴です。
2024年度の採用実績上位校をまとめました。

順位	大学	就職人数
1位	慶應義塾大学	46人
2位	早稲田大学	32人
3位	京都大学	9人
4位	上智大学	8人
5位	立教大学	7人
6位	東京大学、一橋大学、青山学院大学	6人
9位	横浜国立大学、明治大学	4人
11位	北海道大学、神戸大学、九州大学	3人
14位	筑波大学、国際教養大学、学習院大学、多摩美術大学、中央大学、東京理科大学、日本大学、同志社大学、立命館大学	2人

難関私大・国立大が中心で、学歴フィルターが強い傾向です。
選考では論理的思考力やコミュニケーション力も重視されます。

新卒向けワンポイント（内定後すぐにやること）

内定後は、社会人としての基礎力を身につけるために、ビジネスマナーや業界知識の習得を早めに始めましょう。
また、配属希望やキャリアプランを整理し、自己分析を深めておくと入社後のスタートダッシュに繋がります。
同期や先輩とのネットワーク作りもおすすめです。

博報堂に向いている人・向いていない人

向いている人
- 高い目標に挑戦したい方、成長意欲が強い方
- チームワークやコミュニケーションを大切にできる方
- 自分で考え、主体的に動ける方
- 変化やプレッシャーを楽しめる方
向いていない人
- 受け身で指示待ちタイプの方
- ワークライフバランスを最重視したい方（繁忙期は多忙なため）
- 変化を嫌い、安定志向が強い方
- 競争や評価にストレスを感じやすい方